「こどもをなるべく怒りたくないのについ怒ってしまう」
「言うことを全然聞いてくれなくてイライラする」
「なにをするにも時間がかかって予定通りになったことがない」
特に0歳・1歳・2歳の子どもを育てている皆さん。こんなことを思ったことはありませんか?
今回は、「家事は手抜き!」「家事は手抜きが最強!」「とにかく手抜き!」と声を大にしている私がなぜそう思うようになったのか、そのきっかけを書きたいと思います。
子どもに対する「怒り」
怒ってしまう理由
0歳・1歳・2歳。(3歳以降はまだ体験していないので一応ここには含めません。)
この年齢の子供たちは社会のルール・時間・親の都合、そんなものはお構いなしで、自分のやりたいこと・嫌なこと・欲求、すべて思うがままに表現し、動いていきます。
長らく人間社会で生きてきた大人にとっては理解不能なことも多いです。
出かける直前になっておもちゃの箱をひっくり返し、遊び始めます。
そしてそれを片付けて「今度こそ出かけるぞ!」と思ったところでうんちしたり(笑)
仕方ないことも多いですし、それは大人もわかっていたりします。
わかってはいても、「なんで、今?!」と言いたくなることは日常茶飯事。
はい、私も毎日です。
日々「これ忍耐力を鍛える修行か何かかな・・・?」とつい遠くを見つめてしまいます。
0歳の頃はまだそこそこ我慢できました。
1歳の頃もまだ怒らずに堪えていました。
2歳になる前後から、日々爆発するようになりました(笑)
俗にいう「魔の2歳児」「イヤイヤ期」です。
現在2歳4か月、まだまだ終わる気配もありませんし、底なしというか、青天井というか・・・
おさまるどころか日々レベルアップ、もしくは1つが解決したらまた別の問題が出てくる、そんな日々です。
「お友達と仲良く楽しく遊んでほしい」「ケガをさせてほしくない」
「危険なことはさせてはいけない」「ルールは守らなければならない」
「人に迷惑をかけることはしてほしくない」「行儀が悪いからやめてほしい」
など、とにかく「ちゃんと育てなければならない」という謎の強迫観念もあって、チクチクチクチクいろいろなことを毎日言うわけです。
怒らないように、冷静に伝えていきます。冷静に、おちついて、しっかり目を見て・・・
そして最終的に耐え兼ねて爆発します。毎日毎日。
我ながらよくもまあ毎日怒るネタがあるもんだと思うこともあるくらい怒ります。
でも、本当は怒りたくないんです。
怒りたくない理由
とにかく「怒らないで育てることが理想」だと思っている人は多いと思います。
- 怒られて育った子は自己肯定感が形成されにくいとよく聞く
- 「怒らない子育て」というものも注目されている
- 「アンガーマネジメント」や「ペアレントトレーニング」が話題
- たまひよなどの育児雑誌では「正しい叱り方」などが特集される
など、「怒る子育て=よくないこと」という情報はたくさんあります。
でも、そんなこと言われなくたってわかってるんです。
怒ったところで子どもには伝わらない?「怒られた」という恐怖しか残らない?
そんなこと何回も聞いてわかってるんです。
「堪忍袋の緒が切れる」とは本当に的確な表現だと思います。
我慢して我慢して我慢して、耐えられなくなったところで最終的に怒るんです。
耐えられなくなるきっかけというのは、本当に些細な事だったりして。
「買い物の最中に勝手に逃走していらんもの持ってきた」とか。笑
普段ならなんでもないことが、つもり積もって怒りの引き金になったりします。
しかも「怒る」って、ものすごいエネルギーを使うんです。疲れます。本当に。耐えて耐えて耐えた結果だと余計に。
怒ったあとの虚脱感というか、「あーあ、またやっちゃったよ・・・」という気持ちもまた疲労感倍増です。
しかも怒ったところで子供にはなんにも伝わってなかったりして。
「今それダメだって言ったよね?!?!?!?!」って。
なによりも、怒ったところで誰にもプラスにならないんです。
子どもは怒られてイヤだし、悲しいでしょう。
大人は怒って疲れて、後悔したり、泣きたくなったり。(しかもそれであんまり伝わっていない。)
それで夫や妻に「なんでそんなことで・・・」なんて言われた日にはもう、怒りも悲しさもやるせなさも倍増ですね。
また、道の往来で喧嘩している人を想像してみてください。近寄りたくありませんよね?
はたから見ていて、怖いし、嫌な気持ちになると思います。
「怒っている人」を見ても、いい気分にはならないんです。
つまり、怒られている本人も、怒っている本人も、傍目に見ている人も、誰にとってもいいことないんです。
私が「怒りたくない」最大の理由はこれでした。
怒らずに済む方法を考える
ではどうやったら怒らずに済むのでしょうか?
そんなことをモンモンと考えていたある日の朝です。
何度目かの長男の「いかな~い。まだあそぶー」を聞いたところでいつもの
「もー!早くして!保育園遅れるよ!」が炸裂した時です。
あ、これ時間に余裕があれば怒らなくて済むんじゃない?と思ったんです。
※これ以外のイライラポイントもありますが今回はそれは除外して考えます。
「時間に余裕がない」のが原因?
考えてみたら「私がよく怒るタイミング」というものがありました。
- 出かける直前
- 早く帰りたい時
- 夜、お風呂に入る直前
- 寝る直前
「早く行かないと時間に遅れてしまう」「〇時に〇〇するためにはもう時間がない」
こんな時に長男の「いかなーい」「まだあそぶー」「しなーい」「いやー」「やらなーい」「やなのー!」というバリエーション豊かな拒否の言葉を畳みかけられてプッチーンという流れがほとんどでした。
つまり「時間に余裕がない」ときに余計に怒ってしまっていました。
ならば「時間に余裕を持てば、怒ることは少なくて済むのではないか?」と思ったのです。
家事スタイルの見直しとその結果
まずは登園前の「朝」時間を作るために家事のタイミングを見直してみました。
見直し前 | 見直し後 | |
朝 |
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夜 |
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このラインが今回、見直したところです。
朝のボリュームがかなり減っていることがわかると思います。
とにかく朝の時間を作るために夜できることは夜やる方針です。
そのために就寝時間(電気を全部消して布団に入るまでの時間最終ライン)を遅くしました。
正直「遅いかな・・・?」とは思っています。
でもうちの長男は寝つきがそんなに良くないので、8時に布団に入っても9時半まで起きてることもありました。
ので、もう気にしないことにしました。諦め大事。
夜やること増やして、寝る時間の目標をそのままにしてしまうと、「今度は夜に怒ってしまうことが増えるのではないか」と懸念した結果です。
そしてこの見直しポイントを以下にまとめました。
家事の見直しポイント
- 帰宅直後に風呂に入る
- 洗濯のタイミングを朝→夜
朝最も時間を取られていたのが「洗濯」でした。
起きてすぐに洗濯機を回さなければなりませんし、外に干すのが以外と時間がかかります。
それを思い切って夜にしました。俗に言う夜干しです。
よく言う夜干しのデメリットとして「臭い」があげられますが、特に今のところ変化はありません。(我が家は夜寝る前に干して夕方まで干しっぱなしなので、日に当たってるから消臭されているんでしょうか?)
また、同時にお風呂のタイミングを見直しました。これは
- 入浴後に洗濯機を回すため、早く入る必要があった
- 長男がお風呂に入るまでに時間がかかる
- 帰宅後、夕飯までの時間を有効活用
- かつ、親の気力・体力があるうちに重労働(風呂)を済ませておく
という理由が主です。
5時頃に帰宅して、夕飯は早くとも6時頃なので、少し余裕がありました。
夕飯の準備前、私も座って一緒にEテレを見たりしていたんです。
あと「おふろはいんなーい!」と言って長男が逃げ回るんですが、これを夕飯後にやるとなかなか体力・気力を削られるんですね。夕食準備・食事・片付けまでやったあとですし。
それを夕飯前にすることで、
- まだ気力・体力があるうちに重労働(風呂)を済ませられる
- 夕飯までの時間の有効活用
- 「おふろはいんなーい!」という長男に対してのイライラ軽減
という効果がありました。
まだ体力のあるうちなので、心の余裕があります。笑
あと、私が夜ベランダに出ると長男も一緒に出てくるんですが、そこで「おつきさまを探す」という日課も増えました。夜空を見上げることなんて久しくなかったので、これはこれで新鮮で楽しいです。
まさかこんな形でコミュニケーションが増えるとは思っていなかったので、これはいい効果かな?と思っています。
- 朝の食器は洗わず、夜一緒にやる
- 翌日の準備を夜にしておく
食器は、もともと食洗器を導入しているので大して時短にはなっていないんですが、かなり楽になりました。
シンクに食器があっても気にしないの一言につきます。気にしない。
水につけておけば特に汚れが落ちない心配もないので、それでオッケーです。
また、朝の着替えを枕元に準備した効果が思いのほか大きかったです。
当然のように長男が「きがえないー!」と言って逃走するんですが、朝起きた時から
「じゃあ今日はこれに着替えようか!」「ん?着替える?」「自分で着替えるの?」「よーしじゃあ着替えよっか☆」
と、畳みかけます。笑
冷静に考えるとウザいですが、これが効果抜群でした。
イヤイヤ期というのは、自我が芽生え始めていて、それをコントロールすることや伝えることがまだ下手なので「イヤ!」という言葉で表現している時期だそうです。
つまり「切り替えるのが下手=時間がかかる」。
だから早いタイミングで声掛けを始めると、何回目かの声かけで応じてくれることが多いです。
そして機嫌がよければ朝イチで着替えさせられます。
これでかなりの時短になりました。
出発の時間を見直す
最後に、単純ですがこれは絶対やった方がいいです。もちろんもう取り入れているよ!という方はスルーで(笑)
朝、保育園までドアtoドアで多く見積もっても自転車で15分でした。
が、イヤイヤ期が本格化してから15分でたどり着けたことなんてありません。
なので、15分早く家を出るつもりで動くことにしました。
今までは「いないいないばあっ!」を見終わってから出発だったのですが、「おかあさんといっしょ」が終わった時点でTVを消します。
そこから長男の「いかなーい!」との闘いです。どうにかこうにか気分を乗せて自転車に乗ってもらいます。
長男はゆきちゃんもワンワン好きですし、「わーぉ!」を踊る姿はまぁそれはそれはかわいいし、見せてあげたい気持ちはあるのですが背に腹は代えられません。
結果、怒ることもなく今まで通りの時間に登園することが出来ています。
つまるところ15分余計にかかってるわけですが。
「怒ることもなく」がポイントなのでそこはもう諦めました。諦め大事。
これは平日、通常時の場合ですが休日どこかへ出かける場合も同様です。
長男が0歳の時から時間に余裕を持つように考えてはいましたが、現在(2歳と0歳)はさらに徹底しています。
- そもそもの待ち合わせ時間を少し早めに設定する
- 待ち合わせ時間より30分早く到着する電車に乗る
- その電車の出発時刻の15分前に駅に到着するように出発する
- その出発時刻の30分前に出発できるように準備する
という感じで、トータル1時間半くらい早めに予定を立てています。
大体これでなんとなく間に合うようになってきました。
ここまでやってやっと間に合うくらいなんだから、どんだけ時間かかってるんだよと思いますが・・・もう仕方がないことだと思って諦めました(3度目)
これで出発直前にうんちされようが、出発を拒否されようが、靴はかないだのベビーカー乗るだの文句言われようが、「早く!」という怒り方をすることはなくなりました。
エレベーターを探したり待ったり、という時間のロスにもほとんど対応できています。
まとめ
「こどもに怒りたくないのに怒ってしまう」
その原因の1つが「時間がないこと」だと気付きました。
そのために「家事スタイル」を見直し、時短・効率化したことで私は確実に「こどもを怒ってしまうこと」が減りました。
そのために家事を手抜きしたり、やらなかったり、雑になったりした部分は確かにあります。(今回は書ききれていない、細かいところで時短していたりします)
それでも「無駄に子どもを怒らなくて済むようになった」という効果を考えれば十分「手抜きしてよかった!!」と思っています。
だからこそ私は「家事は手抜きしてなんぼ」「手抜き最高!」と言い続けます。
子どもにイライラしてしまうことでお悩みの方はぜひ「家事を手抜き」してほしいと思います。
おまけ
そしてこれは今回の副産物だったのですが、イライラしているときに「これは≪時間≫のせいかな?」と一瞬考えるクセがつきました。
例えば夕方にお散歩していて、長男がなかなか進まない時。
石を拾ったり、いろんな家を覗いたり、玄関先の置物を眺めたり、川を見たり、鳥をみたり、散歩中の犬を見たり、段差にのぼったり、飛び降りたり、またのぼったり。普段の何てことのない道なのにこどもにとっては大冒険です。10m進むのに何分かける気だ?!と思います。
最初は平気でもだんだんとイライラしてきます。ああよくないな、と思いながらもやっぱりイライラします。
そこで時間を確認します。
「家に帰ったらコレとアレはやらなきゃならない」「〇〇はもう明日やろう」「△△は今度やろう」「□□は簡単に済ませよう」
そして最終手段「寝る時間は少しくらい遅くなっても大丈夫」と諦めます(笑)
すると「まぁあと少しくらいいいかな」という気持ちになるんです。不思議と。
もちろん自分自身も疲れているので「早く帰りたい」という気持ちはありますし、早く帰った方が寝る時間も早くできるので声掛けはしますが「もういい加減帰るよっ!」という、イライラがにじみ出た声掛けはしなくて済むようになりました。
しかも怒ると子どもも意地になるんですよね。怒った方が時間がかかる。
「ほら、おつきさまがいるよ!おつきさまと一緒に帰ろうね~」とか、乗せてしまった方がスムーズにいきます。
このイライラの原因はもしかして「時間」かな?
と、一瞬立ち止まって考えることで、怒らなくていいこともあるかもしれません。